歌謡曲の舞台となり、そのイメージで知られる場所に住むことについて書きたいと思います。

名曲の舞台に住む

日本には万葉の昔から「歌枕」として古歌に詠みこまれた諸国の名所を尊び、時にそれを模倣する本歌取りなどをテクニックとして用いて、その名所の持っている情感、音、歴史を新たに自分のものとして歌い込める事を行ってきました。当時のそれは当然、長歌や短歌といった和歌、つまり「やまとうた」であったわけです。いまは和歌が日常に歌われる時代ではなくなりましたが、土地のイメージに作者が自らの情感を重ね合わせ、それを聴いた人がまたその心情を歌われた土地のイメージに振り向けるという歌枕の文化は和歌がロックやポップスに変わったとしても脈々と受け継がれているものだと思います。


歌は世につれ世は歌につれ、なんて言い回しもありますが、時代が変われば歌も変わり、歌に歌われた地域もそれぞれに変貌を遂げていきます。ですが、そこに乗せられる人間の思い、例えば郷愁や恋心といったものは昔も今も変わりません。そこに歌われた習俗、例えば流行の品が無くなっても、以前にはあった建築物や鉄道や景色が無くなっても、人は同じように恋をし、別れ、故郷を懐かしみ、思い出をかみしめ、胸に希望を抱いて、日々を必死に生きているものです。


このサイトは、歌とそこに歌い込まれた地域について、さらにその地域に実際に住んでみることを想定してお話ししていきたいと思います。


名曲の舞台に住む

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